渡辺 大

マネージングパートナー

1999年京都大学文学部卒業、さくら銀行入社。2000年ディー・エヌ・エー入社後、新規事業開発など。2006年DeNA北京総経理、2008年DeNA Global, President、2016年DeNA Corp., VP of Strategy and Corp Devを経たのち、2019年DeNAグループ退社。

日本の起業家を世
界に

私は2006年、DeNAの海外展開の先導役を託され日本を離れました。当時日本のモバイルインターネットの分野は、どういう指標で見ても世界で最も発達しており、その市場でトッププレイヤーだったDeNAの製品を世界に展開することは、no-brainer(脳が要らないくらい簡単に判断できる)の最優先使命でした。

それから約10年間、私が関わったDeNAの欧米展開は戦略レベルでも実行レベルでも無残に失敗しました。同じ時期に日本で急成長した企業の中には、海外への進出に善戦しているところもありますが、世界のモバイルインターネットの市場環境も急激に変わり、多くの日本企業は海外展開の事業を断念したり、苦戦したりしています。

なぜ国内で急成長したDeNAが欧米市場を席巻できず、GoogleやFacebookが日本市場を圧倒しているのか、なぜ次から次へと世界中から起業家がシリコンバレーに集まり、様々な業界の構造を破壊しているのか。そしてソニーやトヨタを生んだ日本が過去10年の新しい産業変革の中で、なぜここまで低い立場に止まっているのか。どうすれば日本のスタートアップは世界で強くなれるのか。シリコンバレーで活動する日本人として自然に意識してきた問いでした。

それでもフランス
の半分

過去20年、特に最近10年、日本のスタートアップエコシステムを振り返ると、それが社会に与える影響は、国内では大幅に増してきました。成功したスタートアップの創業者やベンチャーキャピタリストがテレビなど表に出ることも、ごく普通になってきたと思います。日本で、2018年にスタートアップに投資された資金総額は前年比2割強増の約4000億円になりました。

このように他国に比較して、起業しにくく、世界を攻めにくい日本のスタートアップエコシステムですが、課題があるところには、かならず機会があります。

DeNAのアセット
をどんどん注ぎ込

デライト・ベンチャーズは、DeNAの社員に限らず、優秀な人材が起業するのを助け、世界に挑戦するのを助けるベンチャーキャピタルです。

デライト・ベンチャーズの出身母体であるDeNAは、多くの起業家や、スタートアップの幹部を生み出しています。DeNAの最大のアセットは「人」とその文化。従来の大企業で働くことに物足りなさを感じて、ビジネスを通じて社会に大きなDelightとImpactを与えたい「人」と、それを育む文化です。その結果、DeNAには新規事業立ち上げのために必要な知見や経験が積み上がっています。これらのアセットを、DeNA社内に閉じてしまうのではなく、日本のスタートアップエコシステムに、どんどん注ぎ込む仕組みを作りました。

また、DeNAが10年以上かけて築き上げてきたシリコンバレーと中国のネットワークを活用して、スタートアップの成長、さらには海外展開もサポートします。

起業家の立場に立
つ「仕組み」

私自身は永らくお世話になったDeNAを離れ、個人としてデライト・ベンチャーズに参画します。DeNAを唯一のLP(Limited Partner)とするベンチャーキャピタルで、真に起業家の立場に立って活動するのに最適だと考えたからです。その他にも、典型的なコーポレートベンチャーキャピタルにありがちな、投資についての戦略的な制限や、起業家や他の投資家との利害の不一致が、発生しない仕組みも導入しました。

デライト・ベンチャーズは、多くの起業家と同じように、社会に本質的な価値を産むために、これまでの「あたりまえ」を壊し、リスクをとって、日本のスタートアップエコシステムの健全な拡大のために攻めていきたいと考えています。

南場 智子

Namba Tomoko

マネージングパートナー

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