南場 智子

マネージングパートナー

1996年、マッキンゼー・アンド・カンパニーでパートナー(役員)に就任。1999年に同社を退社して株式会社ディー・エヌ・エーを設立、現代表取締役会長。2017年3月、代表取締役会長に就任(現任)。ハーバード・ビジネス・スクールMBA。

「独立起業」を
第三のキャリア
パスに

DeNAがとうとうファンド事業を本格的に開始しました。本社志向のCVCではなく、独立のパートナーも参加し、DeNA社内外にいる起業家を本気で応援するファンドを志しています。デライト・ベンチャーズと名付けました。既に多くのVCが活躍されている中、デライト・ベンチャーズの特徴は、DeNAの事業や社員のスピンアウトを積極的にサポートしていくことです。

DeNAの最大の強みは人材の質、層の厚さ、そして新しい事業を生み出す力だと思っています。たとえば新卒採用では、毎年数万人の学生がエントリーし、その中でとりわけ挑戦魂に富む人材が採用され、「こと」にむかうDeNA Qualityを身につけ、事業の立ち上げや推進にかかわるDeNA流のスキルをみっちりと叩き込まれます。そういった人材のひとつのキャリアパスとして、「独立起業」を設け、このファンドで強力に後押ししていきます。

事業を次々に創出
するベンチャービ
ルダー

思えばこれまでもDeNAはスタートアップコミュニティーに多くの人材を輩出して来ました。DeNA出身の起業家たちがOBOG会に採用目的で参加したら、集まった100人以上のほとんど全員が起業家や社長になっていて、提携話は盛り上がったけれどリクルーティングは全く出来なかったという笑い話もありました。そういったDeNAから羽ばたいた仲間たちと個人的には親しくしているけれど、これからは出資という形でも繋がり、全力で応援して行きたいと思います。

また、人材の輩出だけではなく、DeNAのリソースを用いて事業立ち上げ、次々にスピンアウトしていくベンチャービルダー事業も、このファンドを用いて展開して行きます。これまで社内で育むことを前提としてインキュベーションに取り組んでいましたが、これからは当社の主力事業分野にかかわらず幅広い領域で事業を創出して行きます。

ざくろをひっくり
返す

DeNAの創業者である私はこれまで20年間、DeNAを生き残らせ、発展させるために「必死感」を半ば丸出しにして全てを投じてきました。けれども少し広い視野に立つと違うアプローチが見えてきます。ざくろの実をひっくり返すように中の宝石のような粒、事業や人材を表出させれば、表面積は増え、事業もおおらかに発展するでしょう。そして当然一部の宝石は離れていく。それが外部から来た宝石と一緒になって別の大木を作り、また豊かな実をならせることでしょう。

DeNA自体ももちろんこれまで以上に目線高く挑戦を続け、躍動感あふれる企業として発展し続けます。同時に志を共にする大小様々の企業や個人とつながり、協力しあうことで、緩やかな繋がりの企業群全体として、さらに大きなDelightを世の中に届けて行くことを目指します。

道のりを楽しむ

日本でも優秀な人材の起業が急速に増えて来ましたが、さらに踏み込み、就職や転職と同じ普通の選択肢にして行きたい。出資だけでなく、自身の経験やネットワークの紹介、採用のお手伝いなどを含め、ここまでと線引きせずに応援し、起業のハードルをとことん下げる伴走者になりたいと思っています。

スタートアップに向き不向きはあります。でも私にとって起業はこれまで自分が行った意思決定の中でおそらくベストな選択でした。それは結果としてDeNAが成功しているからではなく、その道のりが彩り豊かで素晴らしいものだからです。この経験を多くの人と共有できたら、これほど嬉しいことはありません。

渡辺 大

Watanabe Dai

マネージングパートナー

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